ノンレム睡眠とレム睡眠の性質を学んで睡眠の質を上げよう
睡眠で大切にしなければならないことは、睡眠時間の長さだけではありません。実は、時間の長さより睡眠の質の方がより大切なのです。例えば、「たくさん寝たのになんかスッキリしない~」とか、逆に、「ちょっとしか寝てないのに、妙に爽快!!」 なって事ありませんか?すごく不思議ですよね。実はこれがテーマです。「質の良い睡眠」には、法則性があります。そこを理解しますと、ますます質の良い睡眠が得られます。
最近、「レム睡眠とノンレム睡眠ってよく聞くけど、いったいどのような睡眠なのでしょうか?」
睡眠は健康寿命に影響しますので重要です。
今回は、健康寿命に直接かかわる「睡眠法則・レム睡眠とノンレム睡眠」に関する基本知識をご紹介いたします。
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目次
睡眠とは
私たちは、睡眠と覚醒のリズム、つまり「朝起きて夜眠る生活リズム」を持っています。この生活リズムは、体内時計と睡眠のしくみによって保たれています。
睡眠の効果を簡単に言うと、例えば、
1. 脳と体の疲れを取る
2. ストレスの解消
3. 病気の予防
4. 記憶の定着・学習効果の効率化
5. 体の成長や老化の防止
6. 美肌効果
7.エネルギーを節約する
8.夢を見て危機対処のシミュレーションする
などが挙げられます。
こんなにたくさんの睡眠効果から見ても、どれだけ睡眠が重要なのか、お分かりになるかと思います。
裏を返せば、良い睡眠を取らなければ、健康に悪影響を及ぼすと言うことです。
睡眠ホルモンと成長ホルモンの関係
人が眠っている間には、睡眠ホルモンであるメラトニンや、人体の代謝や修復をする成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンには、「眠りに入った直後に現れるノンレム睡眠時に特に分泌量が多い」という特徴があることが分かってきました。
成長ホルモンの分泌が特に活発なのは、入眠後3時間とも言われます。
美容や健康、またダイエットやアンチエイジングのためにも、睡眠後の数時間は重要なのです。
しかし、睡眠の質が悪い(眠りが浅い)と、せっかくの成長ホルモンが分泌される時間が台無しになってしまうのです。
つまり、成長ホルモンを効率よく分泌させるには、睡眠の質を大切にする必要があるのです。
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睡眠の性質を理解しよう
質の良い睡眠をとる上で必要なことの一つに、『朝の目覚め方』があります。
実は、質の良い睡眠に欠かせない、睡眠ホルモンであるメラトニンには、『朝、目覚めてから14~16時間後に分泌される』という性質があります。正しく言い直すと、メラトニンには『朝日を浴びてから14~16時間後に分泌される』という性質があるのです。
具体的にある一日の睡眠を想像してみましょう
朝6時に起きて、カーテンを開けて、目に一杯の朝日を浴びたとしたら、
体内時計は自然とリセットを行ってくれます。14~16時間後の夜 20時から22時くらいから睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌し始めます。
・・・・日中の活動をします(朝・昼・晩の活動は省略します)・・・
一日の活動を終え、就寝準備モードに入ります・・・
覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用が促されます。
そして、深夜23時に就寝したとすれば、
ノンレム睡眠
ステージ1(入眠期)ごく浅い睡眠➡
ステージ2(すやすや)浅い睡眠➡
ステージ3(深睡眠)中程度の睡眠/リラックス状態➡
ステージ4(最深睡眠)深い睡眠/リラックス状態➡
ステージ3(深睡眠)中程度の睡眠/リラックス状態➡
ステージ2(すやすや)浅い睡眠➡
ステージ1(入眠期)ごく浅い睡眠➡
レム睡眠 ステージ5(夢見睡眠,逆説睡眠) ➡
の周期を約90分で繰り返します。➡
入眠3時間後の夜中の2時頃に、ノンレム睡眠のステージ4(最深睡眠)深い睡眠/リラックス状態の睡眠となり、成長ホルモンの分泌が特に活発になり、睡眠効果がたっぷりとカラダに行き渡ります。➡
その後、レム睡眠とノンレム睡眠の周期が4〜5回繰り返され、➡
朝6時に素晴らしい眠りから気持ちよく目覚めます。
レム睡眠とノンレム睡眠がセットになった1単位が1.5時間ですから、1.5の倍数である、3時間、4.5時間、6時間という眠りかたがよいといわれています。寝起きがすっきりしていれば、一日、爽快です。
そして、また朝日をたっぷりと浴びると、体内時計は自然とリセットを行ってくれます。
今日の良い睡眠は日中の活動をしっかり支えます。
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端的に言えば、睡眠の質が大切です
「朝起きてから日中しっかりと活動することが出来るような睡眠をとれているか」が睡眠の質の良し悪しの一つのバロメータであると言われています。
このように、睡眠の状態は身体の活動状態によって、レム睡眠とノンレム睡眠の二つに大別されます。
最近では、知らない人がいないくらいに有名なキーワードです。近年の研究により、このレム睡眠とノンレム睡眠時に体内で起こっていることが少しずつ解明されつつあり、それぞれの睡眠状態が果たしている役割や睡眠の効果も解き明かされつつあります。
睡眠の段階と種類 「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」
一般的に、睡眠はまずノンレム睡眠から始まり、その後レム睡眠に移ります。
脳が休息している状態で、しばらくすると眠りが深くなっていきます。
呼吸は深くなり、脈も少なくなります。いわゆるぐっすりと眠った状態になり、少々のことでは目覚めません。
ノンレム睡眠の眠りの深さには4つの段階があり、最も深いノンレム睡眠は入眠後しばらくすると訪れます。
レム睡眠とノンレム睡眠の周期は一晩で4〜5回繰り返され、一般には、1周期は約90分間と言われています。朝に近くなるほどノンレム睡眠は浅くなり、レム睡眠の割合が増えます。この「ノンレム睡眠」+「レム睡眠」の周期が、「90分の睡眠サイクル」といわれているものですが、最近では、この周期が80分の人もいれば、100分、110分の人もいるため、必ずしも90分とは限らないことがわかってきました。個人差があるのはもちろん、同じ人でも、季節によっても変化しますし、日中、活動的な日もあれば、体はほとんど動かさずお休みモードの日もあります。また、寝具や光、音などの影響によっても、周期の時間幅が変わるといわれています。
では、自分の「睡眠サイクル」はどうやって調べるの?と思いますよね。
自分の最適な睡眠時間を知るには?
一番早く知る方法は、朝起きたときの感じと睡眠時間を比べてみることです。例えば、6時間30分寝た朝、起き抜けに「ぐっすり眠れたな」と感じたら、ちょうどいい睡眠時間であるということ。もし「ちょっと寝たりないな」と感じたら、もう少し長い時間が必要だということです。
でも、基本的には、「90分の睡眠サイクル」近辺でしょうから、目安として覚えておいてください。
睡眠が「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の2つから構成されていることは前出の通りです。人の眠りは、急速な眼球運動を伴った睡眠であるレム睡眠と、それ以外のノンレム睡眠に分けられます。また、ノンレム睡眠は眠りの深さによって、4つに分けられ、それらを総じて以下の5段階に分類されます。双方とも、睡眠脳波から判別される睡眠の段階種別です。
心身の休養に大切な睡眠ですが「脳全体が休んでいる状態」ではありません。
レム睡眠とは、体が寝ていても脳が半分起きているような状態のことで、夢を見るのもこのレム睡眠時です。
逆に
ノンレム睡眠とは、筋肉は活動していますが脳は眠っています。
簡単に説明すると、
レム睡眠は体を休めるための睡眠、
ノンレム睡眠は脳を休めるための睡眠だと言えるでしょう。
睡眠構成の「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」は
こんな感じの順番の「睡眠サイクル」です。
ノンレム睡眠
・ステージ1(入眠期)ごく浅い睡眠
・ステージ2(すやすや)浅い睡眠
・ステージ3(深睡眠)中程度の睡眠/リラックス状態
・ステージ4(最深睡眠)深い睡眠/リラックス状態
レム睡眠
・ステージ5(夢見睡眠,逆説睡眠)
では、ちょっと詳しく
ノンレム睡眠
ノンレム睡眠は睡眠全体の多くを占めています!90分単位の睡眠サイクルに関してもおよそ70分がノンレム睡眠となります。
ノンレム睡眠は大脳の発達した高等生物で多く出現するもので、昼間に酷使した大脳皮質を睡眠前半で集中的に冷却し休養を取らせます。
ノンレム睡眠はその眠りの深さから4つの段階に分けられていて、眠りに入った後およそ3時間で最も深い睡眠に到達し、その後は浅い段階の眠りが増加していきます。
睡眠ステージ1~ステージ4まで、覚醒度に応じた段階が定義されています。
ノンレム睡眠は、「non-REM」つまり、[Rapid Eye Movementラピッドアイムーブメント(急速眼球運動)] レム睡眠ではない睡眠状態の総称で、『脳が眠っている状態』と表現されます。
ノンレムとレム睡眠の周期は90~120分間で、後半に進むにしたがいノンレム睡眠の長さは短くなり、徐波睡眠の出現も減っていきます。
起きている時間の長さや、運動量、精神な負荷量が増えるとノンレム睡眠も長く(深く)なると言われています。
また入眠直後の徐波睡眠に一致して成長ホルモンの分泌がみられることや、副交感神経が優位であることなどから、何らかのエネルギー保存機構と関連した睡眠と考えられています。また、加齢とともに徐波睡眠は減少します。
レム睡眠
レム睡眠は、睡眠第5段階と表されることもあります。レム睡眠のレムは、REMは英語の[Rapid Eye Movementラピッドアイムーブメント(急速眼球運動)]のことで、この頭文字から「REM Sleep(レム・スリープ)」と呼ばれています。眼球が急速にキョロキョロと運動をしている状態です。
レム睡眠は浅い睡眠状態であるノンレム睡眠ステージ1と脳波が似ているため「浅い眠り」と表現されることが多いですが、脳波からは睡眠ステージ1とレム睡眠は容易に区別出来ない状態で、眼球運動の有無や体性神経の活動状況によって判別します。 しかし、睡眠の状態や性質、役割がノンレム睡眠とは根本的に異なるため、耳元で大きな音が鳴っても反応できない場合があったり、身体を揺すった程度では起きない程度には眠っています。
一晩の睡眠のうち、レム睡眠はおよそ20%~25%程度を占め(年齢や個人差あり)、「身体は眠っていて脳は覚醒に近い状態」と表現されます。 レム睡眠は眠ると90分周期で現れ、朝方に向かってレム睡眠の割合が増えていきます。
健康な人をレム睡眠期に起こすと約80%の割合で夢を見ていたと話すことから、レム睡眠は夢を見る睡眠段階と考えられています。(ただノンレム睡眠の時にも、わずかですが夢を見るケースが認められています)
レム睡眠の時に夢を見ている事が多いため、「夢見睡眠」とも呼ばれます。
レム睡眠時は「夢を見ていたということを覚えていること」が多いだけで、レム睡眠以外の時も夢を見るようです。
ノンレム睡眠時が「脳が眠っている状態」であるのに対して、レム睡眠時は体性神経や自律神経の働きが低下し身体が眠っている状態(筋肉が弛緩している状態)と表現されることから、以前は「逆説睡眠」と呼ばれてきました。 レム睡眠では全身の筋肉が弛緩し、エネルギーを節約して身体を休めている状態といえます。
レム睡眠時の脳波活動は比較的活発です。夢をよく見たり、血圧や脈拍が変動することから、心身ともに覚醒への準備状態にある睡眠ともいえます。
通常、夜間睡眠では深いノンレム睡眠(徐波睡眠、ステージ3(深睡眠)、ステージ4(最深睡眠))を経過した後にレム睡眠が出現します。
レム睡眠中は脳内で大量の情報を処理しているため、反射的に体が動かないように全身の筋肉は弛緩状態(体が動かない状態)になり、またレム睡眠中は交感神経の活動が活発になるため心拍数や呼吸数が不規則に変化する点も特徴として挙げられます。
このレム睡眠のときに起きると、眠気が強く残り、すっきりとした目覚めにはなりません。すっきりと目覚めるには、レム睡眠が終わったあと、浅いノンレム睡眠になった状態のときに起きるのがコツです。
良質な睡眠を得るのに必要な時間は7時間だそうです。
そして、
毎日同じ時間に規則正しく寝ることで、成長ホルモンやメラトニンが正常に分泌されます。
睡眠中の成長ホルモンは、ノンレム睡眠時に多く分泌されます。中でも、「入眠後の最初のノンレム睡眠」には最も多く成長ホルモンが分泌され、心身の、特に体よりも脳が酷使されやすい現代では、脳疲労の回復、怪我や傷の修復・再生が行われます。このことから、心身の疲れを取り除いたり、老化防止や肌のケアには、入眠直後の睡眠が特に重要であると言われています。
参考図書:
『睡眠とメンタルヘルス』(ゆまに書房)監修/上里一郎 編 /白川修一郎
睡眠のはなし – 快眠のためのヒント (中公新書) 内山 真 (著)
8時間睡眠のウソ 三島 和夫 (著), 川端 裕人 (著)
まとめ
睡眠中は成長ホルモンが分泌される貴重な時間です。
睡眠の基本知識を理解して、健康睡眠を実践しましょう。
では、毎日元気に過ごしましょうね。
そして健康寿命を延ばしましょう。
持続的に健康を維持するための三本柱は、
1. 体に適切な栄養を与え、
2. 定期的に運動をし、
3. 日常的なストレスを解消する努力を怠らないことです。
この三本柱を実践する健康方法をいろいろな視点からお伝えすることのが本サイト使命です。
では、最後までお読みくださり、ありがとうございました。
健康ネットサンク 代表ノマー
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タグ:レム睡眠とノンレム睡眠, 健康寿命, 成長ホルモン, 睡眠と覚醒, 睡眠ホルモン