ニンジンの緑黄色野菜の区別方法と主な栄養効果とは

 

「ニンジン」は緑黄色野菜ですか?それとも淡色野菜ですか?
その区別の仕方、わかりますか?
色ではありません。
実は、カロテン含量が600μg以上か以下かで分けています。

「ニンジン」はもちろん緑黄色野菜(りょくおうしょくやさい)です。

今回は、緑黄色野菜の代表選手の「ニンジン」の栄養成分と効果についてご紹介いたします。

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緑黄色野菜と淡色野菜の定義とは

 

野菜には緑黄色野菜と淡色野菜があります。それでは、具体的にどの野菜が緑黄色野菜かご存じですか?文字通りに緑や黄色の野菜だと思われがちですが、実は、色によって区別しているのではありません。厚生労働省の基準定義を抜粋します。

 

定義
厚生労働省の基準では「原則として可食部100g当たりカロテン含量が600μg以上の野菜」の事を緑黄色野菜という。ただしカロテンが600μg以下でも1回に食べる量や使用回数の多い色の濃い野菜も含む(トマト、さやいんげん、ピーマン等)

 

※ μg は、マイクログラムと読みます。1g(1グラム)の100万分の1の質量を表します。

 

 

以下に、主な緑黄色野菜をできるだけ挙げて見ました。随分たくさんの野菜にカロテンが含まれていることがお分かりになりますでしょうか?

 

緑黄色野菜 (主な野菜を並べてみます)

 

・浅葱(アサツキ、ネギ属)
・明日葉(アシタバ)
・アスパラガス
・インゲンマメ
・エンダイブ
・サヤエンドウ
・オカヒジキ
・オクラ
・貝割れ大根
・カブの葉
・カボチャ
・カラシナ
・ギョウジャニンニク
・京菜
・クレソン
・ケール
・こごみ
・小松菜
・シシトウガラシ
・サラダ菜
・シソ
・十六ささげ
・春菊
・せり
・ダイコンの葉
・高菜
・たらの芽
・チンゲンサイ
・ツクシ
・ツルムラサキ
・唐辛子
・トマト
・とんぶり
・ナズナ
・なばな
・ニラ
・ニンジン
・ニンニクの芽
・万能ねぎ、小ねぎ、細ねぎとも)
・野沢菜(ノザワナ)
・パクチョイ
・バジル
・パセリ
・パプリカ
・ピーマン
・ブロッコリー
・ほうれん草
・みつば
・芽キャベツ
・モロヘイヤ
・ヨメナ
・ヨモギ
・リーキ
・ロケットサラダ
・ワケギ

逆に
淡色野菜(たんしょくやさい)とは、緑黄色野菜以外の野菜です。前出のように、カロテンが600μg以下の野菜。両者の区別はカロテン含有量の違いによるもので、色の濃淡によるのではありません。

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淡色野菜 (主な野菜を並べてみます)


・タマネギ
・ラッキョウ
・キャベツ
・カブ
・ダイコン
・ハクサイ
・カリフラワー
・レンコン
・サツマイモ
・レタス
・セロリ
・ラディッシュ

 このように多くの野菜には第七の栄養素と言われるファイトケミカル(抗酸化物質)がたくさん。ポリフェノール・カロテノイドなど・・・これらの抗酸化物質は、酵素を活性化させる働きがあります。

活性酸素を強力に除去するニンジンのベータ-カロテンの効果

をご覧ください。

 β-カロテンの吸収率

 


「ニンジン」の栄養の特徴は、β-カロテン(ビタミンA)が非常に多く含まれている野菜だということです。β-カロテンとは、食品の状態ではビタミンと呼ばれていませんが、小腸でビタミンAに変わる栄養成分プロビタミンAです。
人参に含まれるβ-カロテンは脂溶性ですから、水には溶けないため、残念ながらこのままの状態では「ニンジン」の栄養素は吸収されにくいです。

カロテンを上手に摂取するには?
「ニンジン」はカロてンの豊富な食べ物です、このカロテンは油に溶ける脂溶性ビタミンで、油と一緒に取ることでビタミンAとしての吸収率がより高くなります。
カロテンの吸収率は、
生の「ニンジン」で10%、
ゆでた場合で30%、
オリーブオイルなどの油を使うと50%~70%
とかなり差があります。
そのため、カロテンを上手に摂るには油を使った料理が効果的です。てんぷらやきんぴら、サラダ(油入りのドレッシングを使用)、バターソテー、炒め物などにすると良いでしょう。ニンジンは根菜なので、水から茹で始めます。

 

 

「ニンジン」の主な栄養成分と効果

 

代表的なβ-カロテンの他にもビタミン類やミネラル類がバランス良く含まれています。 

 

1.  β-カロテン

●「ニンジン」には第七の栄養素と言われるファ イトケミカル(抗酸化物質)がたっぷり。
●β-カロテン:8600μg(100gあたり)
●強力な抗酸化力を持つ栄養素です。人体の粘膜 や皮膚、免疫機能を正常に保ったり、視力を維 持するために必要不可欠な成分です。

●心臓病予防、白内障予防、ボケ予防
がんの発生を予防し、生体内での抗酸化作用に よる老化防止に有効と考えられています。
●植物に豊富に存在する赤橙色色素の一つ。
●両末端にβ環を持つ最も一般的なカロテン
●プロビタミンA(ビタミンAの前駆体)
それ自身としてはビタミンではありませんが、 体内に取り込まれてから、あるいは特殊な条件 下でビタミンへと化学的に変化する天然の物質 のことをいいます。体内では必要量に応じてビ タミンAに変換され、ビタミンAとしても効果を 発揮します。前駆体(ぜんくたい)とは、ある 化学物質について、その物質が生成する前の段 階の物質のことを指します)
●脂溶性ビタミン。水には溶けないが、油にとけ やすい脂溶性ビタミンです。
●カロテンは、生で食べるよりボイ ルしたり、油 で調理した場合のほうが、ずっと吸収率がよく なるという利点があります。油で揚げると約 50%、煮物にすると約30%ほど増えるので、 サラダにするより、加熱調理するほうがおすす めです。

 

 2. ビタミンA

 

●ビタミンAは、夜盲症(トリ目)を改善し、視 力の強化に役立ちます。
暗い所で見えにくいままの状態になってしまう 病気を夜盲症(やもうしょう)といいます。鳥 類は夜になると急激に目が見えにくくなる鳥が 多いため、そこからとって夜盲症は「トリ目: とりめ」とも呼ばれています。

ビタミンAが不足すると
皮膚や消化器官、肺や気管支などの外界と接している上皮細胞(皮膚や粘膜の細胞)の代謝が、うまく行われなくなります。そのため、肌がカサついたり、消化器官の吸収能力が低くなったりします。また、鼻やのどの粘膜が弱くなると、空気中の病原体が体内に入り込み、感染症(風邪など)にかかりやすくなります。

 

3. ビタミンB1

 

●ビタミンB1 0.07㎎(100gあたり)
●炭水化物がエネルギーに変わるときに必要な水 溶性ビタミンです。
●脳の神経や手足の末梢神経の働きにもかかわっ てきます。

ビタミンB1が不足すると
ビタミンB1不足が続くと、「脚気」(かっけ)が起こりやすくなります。

「脚気」の症状である手足のむくみやしびれ、動悸、息切れといった症状が現れます。

 

4. 葉酸

●葉酸(ビタミンB群) 21μg(100gあたり) 

リボフラビン(ビタミンB2)や葉酸にも、抗 ガン作用がありますので、毎日食べていれば、 ガンの予防に効果を発揮します。
●葉酸は、赤血球の生成を助け造血を促すビタミ ンです。
●妊娠の前後は胎児の細胞を作り出す為に多くの 葉酸が必要だと言われています。

 

5. ビタミンE

 

●ビタミンE(α-トコフェロール)=0.4㎎ (100gあたり)
●ビタミンEは、ビタミンの中でも、もっとも強 い抗酸化作用を持つビタミンで、有害な過酸化 脂質の生成を抑制し、生活習慣病の予防や老化 を防ぎ若さを保つ効果があります。
ビタミンEは、広く細胞膜に存在しています。 細胞膜を構成するリン脂質には不飽和脂肪酸が 多く含まれ、これが酸化すると過酸化脂質が生 じて、細胞を傷つけ老化を促進させます。
●毛細血管に働きかけて血行をよくしたり、新陳 代謝を促したりする働きもあります。
●ビタミンA・Cを含む食品といっしょに摂取する と、抗酸化作用がさらにアップします。

 

6. ミネラル

 


ニンジンに含まれる無機物。特に、栄養素として必要な、鉄・カルシウム・カリウム

鉄分

●鉄分=0.2㎎(100gあたり)
●食物より摂取した鉄は、体内で機能鉄と貯蔵鉄 に分かれます。ヘモグロビンを構成し、全身に 酸素を運ぶ機能鉄は全体の約7割、 肝臓・
脾臓・骨髄中にある貯蔵鉄は全体の約3割です
●鉄不足である人の多くは「貧血」ではなく、鉄 欠乏症の人が多く「隠れ貧血」などと言われる こともあります。

鉄分が不足すると
・めまい
・疲れやすい
・肩こり
・冷え
・風邪をひきやすい
・集中力の低下
・憂うつな気分
・神経過敏
・脚がつりやすい
・爪が白い、扁平化、柔らかい、割れやすい
このような症状が心身に表れます。

 

カルシウム

●カルシウム=28㎎(100gあたり)
●骨の健康に不可欠です。

カルシウムが不足すると
骨がスカスカになる骨粗しょう症になりやすい。

動脈硬化や高血圧、糖尿病などの病気、老化の原因となってしまうおそれがあります。

 

カリウム

●カリウム=270 mg(100gあたり)
●余分な塩分を排出して、血管の内と外の浸透圧 を調節することで血圧を安定させます。

カリウムが不足すると
筋肉症状として:脱力感・膨満感・呼吸困 難・不整脈など
精神症状として:神経過敏(イライラ)・昏迷
腎症状として:尿の濃縮力障害や腎う腎炎にかか りやすくなります

 

7. 食物繊維

 

 


●食物繊維 2.8g(100gあたり)
●便通を良くして、腸内の発ガン物質など有害物 を体外へ出す働きがあります。腸の働きを助け てくれます。

 

8. 酵素(アスコルビナーゼ)

 

ビタミンCを壊してしまう性質を持っています。ニンジンに含まれるビタミンCを酸化さないで食べるにはアスコルビナーゼの働きを抑制することが必要で、そのためには酸と熱を上手く利用すると良いです。酵素は熱に弱く約42~70℃で酸化されます。
1. にんじんを生食するときは酢の入っているドレッシングを加える
2. 加熱をして食べるときには油料理にする

 

「ニンジン」の葉にもカロテン、ビタミン、カリウムなどの栄養素が豊富なので、できれば無農薬の葉つきのにんじんをオススメします。

 

まとめ

 

このように多くの野菜には第七の栄養素と言われるファイトケミカル(抗酸化物質)がたくさんあります。ポリフェノール・カロテノイドなど私たちの健康維持に必要な栄養があります。それぞれの野菜の特徴を生きる知識として学び、健康的な食生活を続けられるように効率よく摂取するための情報を発信し続けます。

では、毎日元気に過ごしましょうね。

そして健康寿命を延ばしましょう。

持続的に健康を維持するための三本柱は、

1. 体に適切な栄養を与え、

2. 定期的に運動をし、

3. 日常的なストレスを解消する努力を怠らないことです。

この三本柱を実践する健康方法をいろいろな視点からお伝えすることのが本サイト使命です。

では、最後までお読みくださり、ありがとうございました。

健康ネットサンク     代表ノマー

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